スロッターがノリと勢いだけで海外企業で働き始めた結果【最終話】
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생일 축하합니다
僕はこの日もいつも通りに出勤した。
近鉄湯の山線・名古屋線・地下鉄桜通線に約1時間半ほど揺られ、僕は毎日職場まで通っていた。

当時の僕は新しい顧客を任されており、毎日終電ギリギリまで働いていた。
仕事のできない僕に任せるからこうなるんだ…僕にこの顧客を任せたことを後悔するんだなぁヒャッハー!!
とは心の中では思っているものの、なんだかんだで根はまじめなのでやはり仕事が片付かないと納得がいかない。
てことで僕はほぼ毎日青天井で残ってオフィスで一人仕事をしていた。
たまにうっかり終電を逃してしまうこともあり、そういう時は名駅近くのカプセルホテルに泊まっていた。
末期の頃は最大で3連泊くらいしましたね。もうカプセルホテルに住めばいいんじゃないかしら。
さぁ、今日も元気に青天井で仕事するぞ~!(白目)

…あれ?オフィスに誰もいない。
おかしいな…今日会議でもあったかな…みんなどこいった…?
ん?何やら会議室が騒がしいな…ちょっと向かってみるか。






こ、これは…。
韓国語版ハッピーバースデー!
そうか!今日僕の誕生日じゃんw 忙殺されていたから完全に忘れていたわ!いい加減にしろ!
さすが韓国企業だなぁ。一人の誕生日のためにここまでやるのか!


そうか、僕はここにいてもいいんだ。
毎日韓国語で届く本社からメールがエキサイト翻訳でいちいち翻訳しないと読めないのも、キム課長が海外ドラマに夢中で全然注文承認ボタンを押さないのも、全て許そう。
いや、キム課長、やはりテメーはダメだ。

いや、これ絶対給湯室の引き出しに入ってる非常食の辛ラーメンだろ。
まぁいいや!こういうのは気持ちが大事って言いますからね。
気持ちがこもってれば何だっていいんですよ!今日のお昼は辛ラーメンだなぁ!昨日も食べたけど!



そんなこといちいち言わなくていいんよww
今日は俺の誕生日なんだからもっとこう…配慮とかあるだろ!!!
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さらば李先輩
そんなアットホームな職場(毎日終電まで残業)に満足していた松本氏であったが、そんな日常も突然終わりを迎える。
それはある日のランチタイムに近くのスンドゥブ屋でイさんといつも通りメシを食っている時だった。




おいおいおいおいおい。
僕にとって兄貴であるイさんがいなくなるのはキツすぎる。ここまで頑張ってこれたのは半分イさんのおかげだと言っても過言ではない。
兄貴…一体どうしちまったんだ…。


ドストレートでワロタ。
会社をやめるのにこれ以上の理由が必要だろうか。これは絶対止められないやつ。
僕はこれからイさんがいなくなった世界で本当に生きていけるのだろうか…。
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かわせない。現実は非情である
イさんがやめることはオフィス内にも広がり、僕はキム課長からイさんの業務の引継ぎの件で呼び出された。





イさんがやめて1か月後、僕はこの会社の派遣社員をやめた。
キム課長の発言はギャグで言っているのかと思ったらどうやら本気だったらしく、ガチでイさんの仕事が全て降ってきた。色々大丈夫か?
契約社員として雇うからなんとか~的なお願いもされたが、睡眠時間すら危うい生活の対価としては見合ってなさすぎるw
ありがとう、〇〇JAPAN。僕はこの会社で得られたものをこれから先ずっと忘れることはないだろう。
日本語が普通に話せるオフィスってだけで何とでもなる。それを教えてくれた〇〇JAPANにありがとう。
